5年前の西日本豪雨災害を受け、倉敷市などを流れる小田川では高梁川との合流点付替え事業などが進んでいます。治水対策の現状について小田川沿いの4市町長と川を管理する国と県が意見交換会を開きました。
意見交換会には、倉敷市の伊東香織市長をはじめ、井原市、笠岡市、矢掛町の4市町長と国土交通省や県の工事関係の代表が出席しました。この会は、河川整備の進捗状況を共有し、各自治体からの意見を事業に反映しようと出水期を前に年1回開かれています。はじめに、国土交通省から、小田川合流点付替え事業は工事が80パーセント進み、今年度末までに完了する予定だと報告がありました。また、県は、豪雨災害で堤防が決壊した末政川、高馬川、真谷川について堤防のかさ上げや橋の付け替え工事が75パーセント進んだことや、洪水時の水位を下げるために小田川や支流で堆積した土砂を取り除く河道掘削を行っていると伝えました。これを受け、市長や町長からは、合流点付替え事業の効果を具体的な数値で示してほしいという意見や、災害の記憶の風化を懸念する声などがあがりました。
国や県は、今回の意見を事業に反映させるとともに、来月出水期を迎えるにあたり住民の安全確保に努めていくとしています。