地域の人に地元の歴史に親しんでもらおうと、岡山県古代吉備文化センターが「吉備の史跡を巡る」イベントを企画しました。
初めての舞台は玉野市の「両児山城跡」です。
「吉備の史跡を巡る」イベントには100人以上の応募の中から選ばれた小学生から70代の40人が参加し、玉野市の「両児山城跡」を見て回りました。
この場所は「備中高松城の戦い」のきっかけになったとされる天正10年(1582年)に起きた「八浜の戦い」で、備前国の宇喜多軍と安芸国の毛利軍が衝突したところです。
この城の特徴は全長140mの横堀と、いくつもの竪堀が並ぶ畝上空堀群の2つを揃えた、全国的に見ても珍しい防御施設が今でも保存されているということです。
イベントでは毛利軍から城を守る宇喜多軍が築いたこの防衛策の目的や使い方などを職員が解説しました。
他にも現在の八浜八幡宮を再利用して戦いの中心拠点=主郭にしたとされることを示す約600年前の札なども公開され、参加者は地元の歴史や普段見ることのできない文化財に見入っていました。
このイベントを初めて企画した岡山県古代吉備文化センターは吉備の史跡を地域の人に知ってもらいたいとしていて、今後も解説ツアーを行っていく予定です。