岡山県内の建築家6人でつくる古民家再生工房の設立35周年を記念した展示会が、早島町の文化施設いかしの舎で開かれています。
古民家再生工房は、1988年に早島、倉敷、岡山の建築家6人で結成し、それぞれ異なる建築物件を手がけながら、地域の民家を未来につなぐために再生する調査研究を行っているグループです。
1999年には、建築の専門分野で最も評価の高い賞を得るなど、全国の古民家再生のパイオニアとして活動しています。
この6人が唯一共同で再生にあたった早島町の古民家・いかしの舎を会場に開かれている35周年記念展示会では、その礎を作ったグループの代表矢吹昭良さん85歳の功績にスポットを当てています。
古民家を元通りにするのではなく、今の人が住んで魅力的に過ごせる「ポップでモダンな住宅」をコンセプトに再生させた矢吹さん。
その代表作の一つが、旧奥津町商工会館です。
離れ離れに建っていた古民家3棟を移設して一つの敷地にまとめました。
ポップな柄が目立つ蔵の扉を取り付け、窓や土間には洋風のデザインを取り入れています。
展示では、古民家再生工房の原点となる矢吹さんのポリシーを写真や模型で詳しく紹介しています。
展示会に合わせて、矢吹さんが設計を手がけた早島町内の公共施設や住宅を巡るツアーが18日(土)午後2時から開催されます。
(いかしの舎集合参加無料)このほか、グループメンバーやその後継者が手がけた建築作品もパネルで紹介しています。
古民家再生工房35周年記念展は、19日(日)まで開かれています。