総社市役所の新しい庁舎できょう(21日)から業務がはじまりました。
新たにワンストップ窓口を開設するなど、市民サービスの向上を目指します。
午前8時30分。
新しい総社市役所の歴史が幕を開けました。
正面玄関では、最初の来庁者となる地元住民や幼稚園児が、市役所の職員やチュッピーから出迎えを受けました。
新しい市役所は、8階建ての庁舎棟と4階建ての議会棟で構成されていて、81億7900万円を投じて建設されました。
外観には総社の歴史をイメージした「和」の要素を取り入れ、最上階には総社市街地を見渡せる展望台を設けました。
晴れた日には鬼ノ城も望めます。
市民が多く利用する1階には、「書かない・待たない・回らない」ワンストップ窓口を実現しようと、新しいシステムを導入しました。
まず、訪れた市民に職員が用件を聞いたうえで、受付番号を発券します。
1階には引っ越し、保険、年金、税金、出産・子育てといったライフイベントに関連する申請や相談を受け付ける窓口がありますが、複数の用件があっても、今までより短い待ち時間で手続きが行えます。
別のフロアにある部署に用件があっても、リモートで職員と相談できるので、庁舎内を移動する負担が軽くなります。
住民票の写しなどの申請も、書類を手書きする手間を減らします。
マイナンバーカードなどの身分証明書を機械で読み取れば、あっという間に受け取れます。
また、総社市に住む外国人へのサービスを向上させます。
これまで専門職員の通訳に頼っていましたが、新たにリアルタイムAI通訳システムを導入。
32カ国語に対応します。
この日は、通訳システムを寄贈した元総社市コミュニティ・地域づくり協議会長の平松秀昭さんなどに感謝状が贈られました。
また、新庁舎完成を記念して、総社市ゆかりの画家である待鳥壱青さん、藤原郁子さん、中井貞次さんから絵画あわせて17点が寄贈され、23日までチュッピーホールで市民に披露しています。
新庁舎は、業務スペースの1階から6階まで吹き抜けの構造になっていて、前の庁舎に比べて明るく開放的な環境になっています。
西庁舎や保健センター、山手・清音出張所に散らばっていた部署がこの新しい庁舎にすべて入り、およそ550人の職員も心機一転、業務に力が入ります。
今後は1969年から50年以上使われた3階建ての本庁舎と、隣接する保健センター、西庁舎を解体し、2027年度までに大型倉庫と駐車場を整備する計画です。