町並みに調和した優れた建築物を表彰する倉敷市建築文化賞の表彰式が行われました。
倉敷市建築文化賞は、町並みに溶け込み、倉敷の景観づくりに貢献した建物を表彰するもので、1986年からおおむね3年に一度表彰しています。今回は2020年4月から5年間で建築、完成した建物が対象で、応募のあった18件を専門家が審査しました。最優秀賞に選ばれた倉敷中央病院美和保育園は、園児の受け入れ拡大などを目的に、病院内にあった旧保育園から移転新築。病院創立100周年の節目となる2023年6月に開園しました。病院など周辺の関連施設と同じオレンジ色のレンガで統一感を出したこと、木のぬくもりを感じさせ、園庭を保育室が囲う配置などが高く評価されました。倉敷中央病院の寺井章人院長と、設計を担った日建設計の池上茂雄さん、工事を請け負った藤木工務店の長尾進也常務が、伊東香織市長から表彰状とレリーフを受け取りました。
また優秀賞には、倉敷川沿いの産婦人科医院だった建物2棟を改修して生まれた複合商業施設「倉敷SOLA」が受賞しました。奨励賞には、カモ井加工紙営業事務所棟と帯高、呼松3丁目の民家2軒が選ばれました。そして、今回新たに特別賞が設けられ、倉敷美観地区で最も古い築300年の町家井上家住宅が選ばれました。10年かけて復元した建物は、工事の施工技術の伝承などを含めて貴重な存在で、倉敷の誇りとなる国の重要文化財としてふさわしいと評価されました。
なお、今回応募のあった建築物を紹介するパネルが19日(金)まで、倉敷市役所1階に展示されています。




