倉敷市児島を拠点に活動した画家故・伊川巌さんと生前 活動を共にした仲間たちの作品展が児島市民交流センターで開かれています。
今年で10回目を迎えた作品展には、前回よりも20点ほど多い57点の絵画が並びました。
15年前に亡くなった伊川巌さんは、児島地区の中学校で美術教諭として勤務しながら、赤崎にアトリエを構え創作を続けました。
絵画を通して戦争や環境破壊への抗議、平和の重要性を訴える作品を多く残しています。
晩年に描かれた「蝕む」と書く「蝕」シリーズは、紛争や公害など人々の平和を蝕むものをテーマとしています。
大畠出身の山本悟さんは、小学4年生の頃から伊川さんの弟子です。
こちらの「再出発」という作品は、自然災害などの苦難から人々がもう一度歩み始める様子を力強く描きました。
旧・児島高校で30年以上教諭を務めた武田昭一さんも作品を通じて平和を訴える伊川さんの考えに賛同した一人です。
今回は、武田さんの出身地である群馬県の妙義山をさまざまな角度から描き、穏やかな風景を愛おしみながら仕上げました。
そのほか、伊川さんと親交があった画家たちの作品も合わせて展示されています。
「第10回伊川巌仲間3人展」は、来月2日(日)まで児島市民交流センターで開催されています。