特殊詐欺の被害を防ごうと、AI=人工知能を使って再現した詐欺の手口を金融機関の職員が体験しました。
この取り組みは、金融機関の職員が実際の手口を知ることで詐欺被害の防止に役立ててもらうため倉敷警察署が開いたものです。
倉敷署管内にある金融機関の職員88人が参加し、詐欺被害仮想体験ツールが搭載されたスマートフォンで実際の詐欺の手口を体験しました。
体験ツールは香川県警とソフトバンクが開発したものです。
通信アプリ「LINE」に、犯人役の生成AIから言葉巧みに投資を勧めるメッセージが届きます。
詐欺の相手はインスタグラムなどのSNSで接触し、LINEでのやりとりに移行して金をだまし取るケースが多く30代から60代まで幅広い年齢層で被害が確認されています。
岡山県内では2024年、SNSを使って投資の名目で金をだまし取る「SNS型投資詐欺」、恋愛感情を抱かせ、結婚に伴う資金調達などを理由に金をだまし取る「ロマンス詐欺」の二つで139件の被害が確認されています。
被害額はあわせて16億7620万円にのぼり前年度から12億円以上増加しています。
倉敷警察署では詐欺の手口を周知し被害を未然に防ぐため今後、銀行やショッピングモールなどで防犯イベントを開くということです。