大原美術館は、去年10月から暫定的に開館してきた「新児島館(仮称)」の一般公開をグランドオープンに向けた準備のため11月末で終了すると発表しました。
新児島館(仮称)は、市の重要文化財である旧中国銀行の建物を活用し、児島虎次郎が集めたエジプトや西アジアの美術品を展示する施設として開館準備が進められていました。
しかし、新型コロナウイルスの影響で資金調達が難しく、展示設備などを整える工事が遅れたことを受け、100年愛されてきた建築を少しでも早く公開しようと、本格オープンを前に去年10月から暫定的に無料で開館されています。
これまでに8万人以上が訪れた新児島館(仮称)は、グランドオープンに向けた準備が始まることが決まり、11月30日をもって一般公開を終えることになりました。
これに伴い、現代美術作家・ヤノベケンジさんの作品「サンシスター」も一般公開を終了します。
再生の夢と希望の訪れを象徴する「サンシスター」は、銀行建築の「転生」とコロナで打撃を受けた倉敷や美術館の「再生」を願って作られました。
今後はイベントでの限定公開などを検討しています。
新児島館(仮称)のグランドオープンは、2024年度末を予定しています。