瀬戸内海国立公園が今年で指定90周年を迎えたことを記念して玉野市の渋川マリン水族館で瀬戸内海沿岸に生息する希少な生き物を紹介する企画展が行われています。
会場には、生きた化石「カブトガニ」をはじめ環境の変化などによって個体数が減少している4種類の生き物が展示されました。
この企画展は、指定80周年の年に続き2回目の開催です。
笠岡市などの干潟で見られるカブトガニは、生息場所の埋め立てなどによって年々数が減っています。
今回は、そんなカブトガニの生後1年ほどの姿を観察することができます。
笠岡市のカブトガニ博物館から借りているもので大きさは7、8ミリ、何度も脱皮を繰り返しながら成体になっていきます。
さらに、アメリカカブトガニの幼少生態も並び、甲羅の形などの違いも感じることができます。
こちらは、岡山県で準絶滅危惧に指定されているカニの仲間「ハクセンシオマネキ」です。
体長は2センチほどでオスは片方のハサミが大きく発達しています。
主に干潟で見られますが、今後生息できる環境が減ると絶滅危惧となる可能性があります。
そのほか、タマノミドリガイやヒガシナメクジウオなど観察や採集が難しくなっている生き物をパネルでも紹介しています。
「瀬戸内海国立公園の希少生物展」は、8月31日(土)まで渋川マリン水族館で開かれています。